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ブラームスの交響曲
ブラームスの初回だ。「ブラームスの4曲の交響曲の中でどれが一番いいか」という問いは、私が答えに窮する問いのひとつだ。 私は全部いいと答える。4曲しか無いんだから。もちろん、全てレコードは持っている、一枚ずつ。 中でも1番は、最初とっつきにくかった分、特に好きだ。まだ高校生の頃、ベートーベンの第10交響曲とも言われたこの曲を聴こうとして、 何度、冒頭のティンパニの連打の所で挫折したことか。この1番のレコードはお気に入りである。ベーム指揮ベルリンフィルのレコードだ。 後にウィーンフィルと録音しているがそちらではない。1959年頃の若かりしベームの録音だ。 このベームのブラームス1番は、”戦車のよう”だ。 いつか誰かから、有事となると戦車は目的地に向かって民家をなぎ倒しつつ最短距離を行く、 という嘘のような本当のような話を聞いた。ベームのこのレコードを聞くと、その戦車の話を思い出すのだ。漲る気合と前進する力がすごい。いったん走り出した戦車はもう誰にも止められない、の風情だ。 曲の最初から終わりに向かって少しずつ加速している感じがある。音色は豊かでつややかなベルリンの音で、ウィーンの渋い音と心なしか違う。聞き入っているとあっという間に終わる。 これに続いて、リッカルド・ムーティの第2番を聴くと、とてもおとなしく聞こえる。実はこの2番は、今までカラヤン、バルビローリ、ケルテス、ジュリーニ、など、いろいろ聞いたが いまだにこれという演奏とめぐり会わない。ムーティのレコードはとりあえず最終楽章が小気味良いというので選んだ。私の好みはまず勢いがあること、そういうレコードで何かいいの無いかしら。 |